オフィス リノベーション イースタープランが手掛けるオフィスリノベーション。
スクラップ&ビルドではなく、古くて使い勝手が悪くなった部分を改善したり、
違う機能を持たせたりと「低予算で仕事場の再生」をするプロジェクトです。

事例01 広島ガス北部販売・本社社屋
今回オフィスリノベーションしたのは、
築40年になる本社ビルの4つのフロア。いい意味で事務所らしくないアイデアいっぱいの設計をしていただいた中平順也氏に現地でお話を伺いしました。
中平 順也氏 プロフィール
中平 順也氏 プロフィール
1F
2F
3F
4F
外観
1F
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幹線道路から降りるようにして入るお客様用駐車場。そこで出迎えてくれるのは2F玄関へと誘うシックなウェルカムロードです。中平順也氏(以下中平)「以前この場所は、営業車がひしめき合っていました。来訪されたお客様は車を避けながら斜めに横切って玄関へ向かっていたんです。回収したガス機器などもあって、おせじにもきれいなアプローチとは言えなかった。」ウェルカムロードの写真 今は本当に迎え入れられている感じがします。中平 「そうですね。まずは直線で入れるように導線を変えて、営業の方にも協力してもらって駐車位置を変えてもらいました。それから「暗い」という以前のイメージを払拭するため、間接照明をふんだんに使ってホテルのラウンジに行くような落ち着いた空間を演出しました。」 壁面に掛かっているオブジェがとても似合っていますね。中平 「ええ、これは近くの鍛冶屋工房にお願いしてオリジナルで造っていただいたものです。ここにある4つのオブジェにも、一つのストーリーがあります。ずっとお付き合いのある職人さんなので、イメージを伝えるだけでこちらの意図を理解してくれた美しいオブジェに仕上げてくれました。」入って1つ目のオブジェ写真
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2F
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道路に面した2Fが玄関になるんですね。その会社の顔となる玄関から教えてください。中平 「ここは、交通量の多い県道沿いに位置しているため、車から見られることを意識し、一瞬で企業を印象付けるようにしました。白をベースにしたエントランスウォールに企業カラーのグリーンを直線的に配した強くてシンプルなデザインです。また、植栽を入れることでやわらかな生命力を表現しています。」それでは、早速中に入ってみましょう。中平 「以前、入り口は全面ガラスでした。ここは西日が直接照りつけるため、入ってすぐの受付は特にまぶしく、接客には不向きだったようです。そこで今回はエントランスホールを設け受付までワンクッションおくことにしました。受付事務室からはホールがよく見えるのでお客様をお待たせすることもありません。」 外観リノベーション前・後の写真 エントランスホールの写真 中平 「ここエントランスホールとオフィスとの境にある壁も、全て遮らず上部に開放部を設けることで十分な明るさを確保しました。また各事務スペースの扉をなくしゆるやかに繋がることで空調管理も容易になりました。」 カラフルな色使いの机と椅子。営業部のオフィスですね。中平 「そうです。営業部の賑やかな雑然としたイメージを変えるオフィス家具を選びました。」 営業部のオフィスの写真 中平 「そしてこちらがガラス張りの会議室です。適度な開放感と緊張感が生まれるよう考えたのですが、社員の方からは、実際に使ってみて違和感なく意外と外の声も気にならないとおっしゃっていました。また外部のお客さまとの打合せ時にはブラインドを下ろして使うことも可能です。」会議室といえば密室といった先入観がありますが、ここは閉塞感がなく、色もシックで落ち着きますね。 中平 「ええ、お客さまからも好評のようです。それでは最後に会議室の向こう側に行ってみましょう。」 中平 「こちらには、給湯室、トイレ、そして今までは別棟にあった宿直室もあります。レイアウトを工夫することで1フロアに多くの機能を持たせることができました。」オフィスがきれいになって社員の方も気持ちよく仕事されているように見えますね。 ガラス張りの会議室・ブラインドを下ろした会議室写真 各部屋に繋がる会議室裏のアプローチ写真 中平 「そこがオフィスリノベーションの最大の効果だと思っています。もちろん、一般のお客さまも、取引先のお客さまも喜んでいただいているようですが、社員の方の表情や言動にも変化が伺えます。」やっぱり人は環境が大事なんですね。繋がっていたいという会社のポリシーも随所で感じられました。
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3F
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もともとはどんなスペースだったのですか? 中平順也氏(以下中平) 「最近までは、倉庫、ロッカールームとして使われていたのですが広いスペースの割には有効に活用されていない場所でした。」 リノベーション前の様子写真 具体的にはどんな要望があったのですか? 中平 「もっと社員が居心地良く、仕事がしやすい環境に変えたいという意向でした。具体的にはそこに一つの部署の事務スペースと、社員のためのラウンジ、そしてプラスαの部屋が欲しいという事です。」 それでは、早速ですが設計のポイントをお聞きしながらご案内いただけますか。中平「そうですね、まず部屋の中に入る前に、3F階段の踊り場をご覧ください」 中平「この門柱の中に組み込まれているのは、指紋認証システムです。社員全員の指紋が登録されていて、認証されれば、部屋の奥のラウンジとVIPルームへ行けるようになってます。」 3F階段の踊り場写真・指紋認証システム写真 なるほど、社員ならではの特別感がありますね。 中平「そうですね、社員なら誰でも入れて、大切なお客さまも一緒にお連れすることもできます。」 じゃあ、中に入ってみましょうか。この一面の壁は印象的ですねぇ 中平「この壁は森の杉木立をイメージしています。材質はトライウッドパネルといって国産の津江杉を使った間伐材で、6色の塗装を施してランダムに貼り付けました。自然界に存在する不規則な法則。1/fゆらぎとも言うのですが、このリズム感こそが安らぎと落ち着きを与えるものなんです。」6色に塗装されたトライウッドパネル写真 中平「そしてこの部屋の壁には仕掛けがあります。まずはこちらのLEDの間接照明が仕込んである壁は3か所開くことができます。実はどうしても動かせなかった通信機器などを納める場所でもあるのですが、この開閉によって機器のメンテナンスやちょっとした書庫がわりにもなっています。」 LEDの間接照明が仕込まれた壁の写真 設計の妨げになる制約を逆に利用したわけですね。中平「それと、こちらの6色の壁は一見ただの壁面に見えますが、扉が隠れているんです。こちらから給湯室とロッカールームにつながっています。」壁面に隠された扉 さらに、波打ったような事務デスクで椅子の色もアクセントになってますね。中平「えぇ、色でいえば窓のシェイドもご覧ください。ただの白いシェイドではどうしても冷たくなってしまうので、淡いパステルカラーを6色、ランダムに使っています。写真ではわかりづらいと思いますが部屋全体に温かみが感じられませんか?」そうですね、シェイドの上の間接照明も効いてますね。 曲線で構成されたデスクの写真 パステルカラーのシェイドの写真 中平「それでは、先ほどの指紋認証で解除された奥の部屋へ行ってみましょう。」 隣の事務所スペースとは壁一面で仕切られているのではなく、半透明のガラスを一部に採用した緩やかな繋がりですね。中平「えぇ、完全に分断するのではなく気配が伝わる程度が好ましいと考えました。そして明るいオープンな雰囲気を大事にしています。」半透明の仕切りの写真 中平「まずはラウンジです。ここで社員のみなさんがお昼ご飯を食べたり、ちょっとしたミーティングをしています。正面のモニターでお客さまへのプレゼンも可能です。」ラウンジのモニターの写真 ここでの打合せならリラックスしてできそうですね。 中平「さりげない事なんですけどテレビが掛る壁もランダムな表情になるよう厚みや長さを変えた板を貼り付けています。事務所と同じ6色の壁と、窓には6色のシェイドで心地よいリズムに包まれた部屋になるよう意識しました。」ランダムに板を配した表情のある壁面写真 事務スペースの壁と同じということは、この壁にも…。中平「そうです、隠し扉があります。この奥の部屋はVIPルームで、大切なお客さまとの打合せや商談にも利用できます。」隠し扉の奥のVIPルームの写真 こちらの壁も印象的ですね。中平「そうですね、縦格子の中央に花台を造りつけ、書庫に繋がる隠し扉も設けました。それから窓は既存のアルミサッシの存在感をレースで消して、温もりのある部屋に仕上げました。他にも設計ポイントがあるのですが、オフィスなので社外秘の部分もあります。あとは居心地の良さを感じてください。」もう、仕掛けがいっぱいで、3Fはなんだか秘密基地のようなオフィスですね。 VIPルーム・書庫に繋がる隠し扉の写真
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4F
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4Fのリノベーションについて教えてください。中平順也氏(以下中平)「4Fの設計テーマは「ジャパンレトロ」。
オフィスとして和のテイストを醸しだすために心がけたのが「あかり」と「素材」です。まず「あかり」ですが、全体的に陰影の持つ静けさを表現しています。入ってすぐのアプローチは住宅でいう木々が生い茂った前庭。西日を受ける窓にはすだれ障子で自然光を絞り込み、季節や時間により刻々と変化する木漏れ日を感じられるようにしました。また、事務スペース以外は照度を均一にせず、メリハリのある照明効果で奥行きを出し、赤味を帯びた電球色で温もりと落ち着きが感じられるようにしました。」アプローチの写真 中平「そして「素材」。全体に木材を使用していますが、ポイントで素材感が感じられる工夫を施しました。アプローチのすだれ障子、会議室の葭天井(よしてんじょう)、役員室の竹壁や土壁など、見た目だけでなく五感で感じられる日本建築の定番素材を、各部屋の一面に取り入れています。」 土壁の書棚の写真 苦労したところはどこですか?中平「役員室の天井は格天井(ごうてんじょう)にしていますが、柔らかさを出すために天井と壁の際に丸みを持たせました。施工面で大変苦労したところですが、想像以上の演出が出来たと思っています。」
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外観
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外壁改修工事について教えてください。中平「仕事に支障を来たさないように数回に分けて内装工事を行った
後、この外壁改修工事がオフィスリノベーションの集大成となります。単に既存外壁面の塗り替えで終わるのではなく、建物の外壁性能を向上させながら未来へと志向するオフィスビルを視野に計画は始まりました。建物の周辺環境は、川沿いでありながら、幹線道路道路沿いでもある特異条件でした。正面のファサードを考える上で、動く車からの視点は重要だと感じていましたし、視認性を上げるために立体的なつくり方がないかと模索していました。そんな時、日本の伝統遊戯でもある折り紙から着想を得ました。折るという単純な操作で多様な表情がつくれることは建築的に応用できるはずです。既存カーテンウォールには軽量なアルミが適材です。パンチングメタルは目隠し等でよく使用される建材です。ベタっと貼りつけると野暮ったく、強度もでません。そういった意味でも折ることは理にかなっています。今回のファサードは、「季の折り紙(ときのおりがみ)」と名付けています。陽の光を受け、季節や時間によって変化する影で、奥行きとリズミカルなファサードをつくりだし、清々しい川沿いの空気感を表現できたのではないかと思っています。」 リノベーション後の外観の写真
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